バラの育て方

育て方のポイント

栽培環境・日当たり・置き場

生育期はなるべく日当たりと風通しのよい場所で栽培します。風通しが悪い場所では、うどんこ病が発生しやすくなります。庭植えの場合は、肥よくで水はけがよければ、土質は特に選びませんが、その条件を満たしていない場合は、堆肥などを多めにすき込み(1株当たり10~15リットル)、土壌を改良します。

水やり

地植えのバラは、植え付けてから2週間くらいは水をやりますが、その後は基本的に水やりはしなくてOKです。猛暑などで極端に雨が降らない場合には、水やりをします。鉢植えのバラは表土が乾いたら、なるべく朝のうちに水やりをします。水をやる時は常に、「鉢底から流れ出るくらい、たっぷりと」がポイントです。

用土(鉢植え)

水はけがよく、有機質に富んだ土が適します。ブレンドする場合は、赤玉土(小粒):堆肥=7~6:3~4の割合で混合します。市販のバラ専用用土を用いてもかまいません。

植えつけ、 植え替え

大苗は11月から2月、新苗は5月から6月、鉢苗は真夏以外のいつでも行えます。鉢植えの場合は、なるべく1年に1回の割合で12月から2月に鉢替え(植え替え)をし、部分的もしくはすべての用土を新しくします。

バラの花がら摘み

四季咲き性の品種を育てている場合は、春の花が咲き終わった後に、花の下の茎を数節つけて切っておきましょう。こうすることにより、7月初め頃の二番花の開花が期待できるようになります。これは花後の剪定といわれるお手入れ作業の一つです。

野生種や一季咲きのオールド・ローズは花がら摘みはしません。秋に花がらのところにできる可愛らしい実(ローズヒップ)を楽しみましょう。

バラの剪定の適期

バラは基本的に、適した時期に枝やシュートを切らないと花が少なくなったり、咲かなくなったりします。切るのを怖がる人もいますが、たとえ切るところを間違えても枯れることはないので、安心して剪定しましょう。切るタイミングは冬、そして品種によっては夏にも剪定が必要です。

冬剪定

12月下旬から2月に、春にたくさんの花を咲かせるために行います。全てのバラに必須の作業です。

夏剪定

8月下旬から9月初旬に、四季咲き性のブッシュ(木立ち性)樹形の品種のみ剪定します。

どこをどのように切るのかは、品種や株の状態によって最適な切り方があるため、そのバラに応じた切り方をしてあげましょう。

病気&害虫対策

バラがよくかかる病気は「うどんこ病」と「黒星病(黒点病)」です。品種によって、病気に強い品種と弱い品種があり、図鑑やカタログなどにも「耐病性」についての記載があります。強い品種を選べば、薬剤散布などの対策をせずとも育てられます。より気楽にバラを育てることができるので、初心者の方は「耐病性が強い」ことを、バラを選ぶ際の選択肢にするとよいでしょう。近年は病気への耐性がある品種が多く生まれています。

バラに発生する害虫は数多くいますが、よく見かける害虫には、葉や枝について樹液を吸うアブラムシやバラゾウムシ、葉を食べるチュウレンジハバチ、土中に潜んで根を食害するコガネムシ、そして幹を食い荒らすテッポウムシ(ゴマダラカミキリの幼虫)などがいます。特に根や幹を食害する害虫は被害が大きくなりやすく、最悪の場合枯れてしまうこともあるので、バラの様子をチェックして、早期発見・対処に努めましょう。

種類(原種、園芸品種)

本図鑑では、バラの系統から大まかに「オールド・ローズ」、「イングリッシュ・ローズ」、「クライミング・ローズ」、「ハイブリッド・ティー」、「シュラブ・ローズ」、「フロリバンダ」、「ミニチュア・ローズ」の7タイプに分けて解説しています。

それぞれの解説については「バラの用語集」でご確認ください。

本図鑑で取り扱っている品種の一覧はこちらからご覧になれます。

バラの図鑑・バラ図鑑(baranozukan.com):掲載薔薇一覧

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